2024-2025 木造住宅の設計の記録2
『色の力』
好みの色やその組み合わせが私に落ち着きや楽しさを与えてくれる事は、
年を重ねるごとに実感する。
色は不思議で、
質感を伴うと印象がまるで違ったものに感じてしまう。



こちらのキッチンの打合せは、特に奥様が主導で進められました。
お仕事をしながら、3食きちんと作られていて、私はもう大尊敬してしまいました。
「キッチンは機能的にしたい。
家に居る時はキッチンにいる時間が多いので、
好きな色でコーディネートをしたい。」とのご要望でした。
明るく、綺麗な色味がお好きそうです。
お手持ちのお気に入りのマグカップからも、その気配が窺われます。
今回採用する事にしたナソニックのキッチンは、
オークの突板の扉に日塗工から選んだ色を塗装してくれます。
ステンレスの天板や、上から降りてくる食器乾燥機がある事も決め手となりました。
Iランドの作業台や背面収納は、家具屋さんにオーダーする事になりました。
LDKの天井高さを低く抑えているので、
キッチンの吊戸の高さや仕様、設備の調整が必要でしたが、
優先順位を決めて取捨選択していただきました。
そして、色決めです。
爽やかなイエローがご希望でしたので、日塗工の色見本で、近い色をセレクト。
もう1色、こちらも爽やかなグリーンを追加し、メーカーに2色のサンプルを依頼しました。
キッチンの面材はオークの突板です。
色を載せると色むらが出ますし、素地の色も影響しますので、
キッチンを発注する前に、実際の素材でサンプルを作成して頂きました。
2ヶ月ほどが経過し、サンプルが届きました。
事務所に届いたサンプルを見ると、
「あれ??グリーンの方がお好みに近い気がする。」と思いました。
次の打合せの時に奥様にお見せすると、やはりグリーンが良いと言われました。
二人で、サンプルを2色依頼してよかったと歓喜しました。



キッチンの色が決まると、Iランドの作業台や背面収納の色決めです。
今度はアイカの化粧板の中から決めます。
キッチンのサンプルと色を合わせながら、相性の良い色を探しました。
そして、カーテンです。
見本帳の中から、カラフルな柄を選ばれました。
その柄の中でも赤を多めに入れたいとの事。
キッチンのカーテンは高さが短いので、カーテンの柄の位置を指定し、
フラットスタイルで仕上げました。
